マンション管理計画認定制度とは、適切に管理されているマンションを高く評価することで、市場価値を高めるインセンティブを与え、健全なマンション管理を促進させる制度です。これは「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」が改正され、令和4年(2022年)4月からこの制度が始まります。
多くのマンション管理が不全であることなどから、国交省は都道府県等が不全なマンションに対して助言・私道・勧告できるよう整備した法律です。
具体的には、一定の認定基準を満たすとSランク評価ステッカーを授与され、管理組合の同意を得て評価結果をLIFULホームズ等で公表します。評価は5年更新で、ランクが高いと①マンション価値が上がる ②火災保険料が安くなる ③金融機関の融資金利が低くなる 等の期待があります。
国交省による管理計画認定基準の大枠は、①管理者が定められている ②監事が選任されている ③管理組合集会が1回/年以上開催されている ④管理規約が適切に作成されている ⑤管理費・修繕積立金について明確に区分して処理している ⑥修繕積立金を他の費用に充てていない ⑦修繕積立金の3か月以上の滞納が全体の10%以下 ⑧長期修繕計画が適切に作成されその金額が集会にて決議されている ⑨長期修繕計画の作成・見直しが7年以内に実施されている ➉修繕計画が30年以上で残存期間内に大規模修繕工事が2回以上設定されている ⑪長期修繕計画で将来の一時的な修繕積立金の徴収を予定していない ⑫計画期間最終年度において借入金残高がないこと ⑪緊急災害時に備え、区分所有者及び居住者の名簿が存在し年1回以上確認している 等々です。